プレスリリース


日経産業新聞 2007年(平成19年)7月31日(火曜日)

茶巾しぼり自動製造
コバード 形状均一、量産容易に

 【福井】食品機械製造のコバード(福井県坂井市、小林将男社長)は和菓子の一種である茶巾しぼりを成型する装置を開発した。茶きんの上部に花形模様を付けた「花しぼり」や三色のあんこを同時につかった色鮮やかな茶きんの製造が自動化できる。これまでこうしたきめ細かい成型は手作業では均一な形状のものを多量に作るのが難しかった。
 新装置は「茶きんしぼり成形機」。「フィラー」と呼ぶ四枚羽根型の機構を上下に取り付け、その間で茶きんを成型する。フィラーが交互に開いたり閉じたりすることで、茶きんを手でしぼるのと同様に動き、しぼり跡の模様ができる仕組み。
 オプションで三色あんこの茶きんや花形模様の取り付けができる機能がある。茶きん以外にもくりきんとんなど和菓子製造やあんぱんや肉まんなどの具材を包む包成機としても使用できる。
 あらかじめメニューの材料や分量など調理法を登録すれば、液晶モニター上でワンタッチで生産できる。メニューは最大百種類まで登録可能。
 茶きんしぼりの生産能力は一時間当たり最大千二百個、通常の包成では同最大二千四百個。後継者の不足に悩む和菓子屋など伝統菓子産業の需要を見込む。

日刊 県民福井 2007年(平成19年)6月8日(金曜日)
異業種懇談設置へ
発明協会県支部長に小林氏      福井で会見

 発明協会県支部は、七日に総会を開き、任期満了による役員改選で新支部長に、
小林将男(68)コバード社長 を選任した。任期は二年。
 小林支部長は総会後、福井市の県繊協ビルで会見し、「福井は小さな県だが世界に通用し、発信できる技術のある企業が多い。(その企業が入りたくなるような)魅力ある発明協会にしていきたい」と抱負を語った。
 また、小林支部長は、会員の融和や同支部の魅力づくりを目指し、本年度から年一回、会員同士による異業種懇談の場を設ける考えを表明。「歴史や先人に学ぶことで新しい発明をすることが多い。頭の休養も必要」と発明のこつも紹介し、会員が歴史を実践的に学ぶ機会などもつくっていきたいとした。
 同支部は、1940(昭和十五)年に発足し、現在の会員は百六十六事業所。前支部長の松浦正則氏は名誉顧問に就任した。



福井新聞 2007年(平成19年)6月8日(金曜日)
発明協会 県支部長に小林氏      

 発明協会県支部は、七日、本年度総会を福井市の県工業技術センターで開き、新支部長に小林将男氏(コバード社長)を選任した。任期は二年。松浦正則県支部長は名誉顧問に就任した。本年度の事業計画では、会員事業所の交流を深め支部活動の活発化を図っていくことなどを決めた。
 小林新支部長は十九年にわたり副支部長を務めており「特許に関することを協会で学んできた。長い経験を生かした運営、発展に努めたい」と抱負を述べた。

日本経済新聞 2007年(平成19年)5月22日(火曜日)

戦略 これで攻める
具を包む職人技機械化

 数ある食品機械企業の中でも異彩を放つ企業が福井県にある。パンの中身の具を包み込む「包成機」でトップシェアのコバード(福井県坂井市、小林将男社長)だ。人間の手作業にひけをとらない「包む」技術が売り物。 おにぎりなどの惣菜や自ら考案した新食品を含め、包成技術をあらゆる食分野に広げて顧客開拓を進めている。
 食品
機械の製造を始めたのは約三十年前。最初は福井県の銘菓である羽二重餅(もち)の製造機に取り組んだ。当初は「蒸す」「煉る」「切る」の三機能限定だった。その後、職人不足に伴い加工作業の機械化への需要が拡大。「延ばす」「折りたたむ」といった具合に技術範囲を拡大していった。
 「包む」技術の機械化に乗り出したのは約二十年前のこと。だがあんこを包む機械などを幾つかだしたものの品質面で改善点は多かった。
 包む作業で一番重要なのは外側を包む生地がいかにきずつかないようにするか。見た目や食感に敏感な消費者を納得させるきれいな丸みを実現するには、「熟練した職人の微妙な、均衡した力の掛け具合をどこまで機械で実現できるかがカギだった」(小林社長)。何十台もの機械を試作し、廃棄する日々が続いた。
 そんなある日、小林社長が食事に出かけて、その帰り道、ある模様が目に入った。道路の舗装に刻まれていた四つ葉のクローバーだった。
 クローバーの模様にヒントを得て「フィラー」と呼ぶ羽根を四枚組み合わせた包成機構を開発。それぞれの羽根が周りから生地を押し込み、へこみを作る。そこに具材が入り、包成機構が完全に閉まることで具材の上部を封着する。
 1992年にこのフィラーを搭載した機械を市場に始めて投入。その後もフィラーを活用し、五重・五色・五味のあんこを包めるようにした高付加価値機械の開発や、包む技術の応用範囲をパン、ハンバーグなどに広げた。「発想の飛躍の種は案外、身近なところに落ちているもの」と小林社長は振り返る。
 今後は技術革新だけでなく「機械を使った新しい食スタイルを提示し、自ら需要を堀り起こす必要がある」。 小林社長は、課題を挙げ、実践に取り組んでいる。
 具体的には福井市内に和菓子製造・販売のアンテナショップを三店舗展開、消費者の意見を集めながら季節ごとに新商品を開発している。自ら機械を使った製品を提示していくことで、国内だけでなく中国、台湾など海外市場からの顧客獲得に成功した。現在では海外の売上高比率は約二割にのぼる。
 今年、投入するのが笹ずし、製造器を応用した「サンドイッチライス製造器」。ハムやサラダをごはんとのりで包んだサンドイッチのごはん版ともいえ、コンビニエンスストアと取引がある惣菜メーカーなどに売り込んでいく。
 「人が手がけていない部分にこそ価値がある」と小林社長は話す。機械だけでなく食品の分野でも新しいスタイルを提案、自ら新しい市場をつくることで生き残りを図っていく。


福井新聞 2007年(平成19年)2月3日(土曜日)

県版ノーベル賞
小林氏(コバード)ら特別賞
 今回新たに設けられた特別賞には食品自動機械製造・販売のコバード(坂井市)社長、小林将男氏(68)らグループ三人の受賞が決まった。表彰式は、七日、福井市の県立音楽堂で行われる。
 特別賞は小林将男氏のほか、コバード専務の小林博紀氏(38)と同社常務の吹上透氏(41)。パンや中華まんじゅうなど発酵生地の自動包あん機を開発。これまで手包みに頼らざるを得なかった作業の機械化に成功、手包みより高品質な製品づくりを可能にした。
 候補者募集は昨年六月一日から七月三十一日まで行われ、物理、化学、生物など各分野から九件の応募があった。常脇恒一郎・前県立大学長ら選考委員五人が過去の研究成果や県民への貢献度などを審査してきた。
 同賞は福井市在住の男性から申し出のあった寄付金一億円を原資に設けられた。県内で科学技術の開発や学術研究に携わり、本件の発展に貢献した人物を顕彰する。大賞には賞金百万円、特別賞には五十万円が贈られる。



福井新聞 2006年(平成18年)11月16日(木曜日)

本県7人を発明協会表彰
 発明協会(東京)の本年度近畿地方発明表彰がこのほど、大阪市内のホテルで行われ、本県からは、中小企業庁長官奨励賞に食品製造機械メーカー、コバード(本社坂井市春江町藤鷲塚)の小林将男社長が選ばれるなど、七人が表彰された。
 小林社長が受賞した発明テーマは「有芯食品の製造方法とその装置」。肉まんやドーナツ、おにぎりといった食材に具を包んで成形するノウハウで、その成形機は既に食品メーカーなどで使用されている。
 同賞は文部科学大臣賞、特許庁長官奨励賞に次ぐもので、小林社長の同賞受賞は四度目。.......................

福井新聞 2004年(平成16年)6月22日(火曜日)
 発明協会が創立の節目に選ぶ発明奨励功労賞に輝いた。
天皇皇后両陛下、首相ら千百人が出席した百周年式典の席上でメダルを授与され、「自ら発明する意欲が一層強くなった」と話す。
「特許を取得するような独自商品を持たなければ中小製造業は生き残れない」と自社で取得した特許は海外含め百以上。同協会の表彰は、1975年の羽二重餅製造機を皮切りに、中小企業庁長官賞だけでも三度輝いている。
 これらの取り組みが、今回の受賞につながった。「課題を解決しようとする意志がヒントを生む」というのが持論。特許活用は県内企業での浸透はいまひとつ。
同協会県支部副支部長として同制度の普及にも力を入れていく。
 



福井新聞 2004年(平成16年)5月27日(木曜日)
 
発明協会奨励功労に
小林・県副支部長

知的財産制度を普及


 
発明協会(本部東京)が選ぶ本年度の発明奨励功労賞に県支部副支部長でコバード社長の小林将男(65)が選ばれた。知的財産権制度の普及に尽力した功績が認められた。
 二十六日、東京都内で開かれた同協会創立百周年記念式典の席上で表彰された。本年度の奨励功労賞には全国で十人が選ばれた。
 小林氏は1985年に県支部理事に就任。89年から県副支部長、92年から本部評議員。食品自動機械製造・販売のコバード(本社春江町藤鷲塚)社長として、国内外の特許を多く取得。知的財産権を率先して活用しているほか、講演などを通して知的財産制度の普及にも力を注いでいる。



福井新聞 2004年(平成16年)5月11日(火曜日)
 
包あんねじり可能に
成形の新型機開発
春江のコバード


 食品自動機械製造・販売のコバード(本社春江町藤鷲塚、小林将男社長)は、包あん成形機にねじり(ツイスト)成形の機能を加えた新型機を業界で初めて開発した。最高で三種の素材をねじり成形でき、視覚に訴える商品が提供できる。もちなど和菓子のほかパンや惣菜など幅広い用途を想定している。
 もちなどの中にあんなど具を包む場合は、外皮一種で具が二種の製造に対応。円筒形の素材をツイスト成形した後に包あん、一品ごと切断する。あんを包まない場合は、三種の生地をツイスト成形できる。
 一品ごとに切断しても中のあんが出ない技術は特許を取得しており、ねじり成形技術についても特許申請している。
 菓子以外にかまぼこなどの練り物、中にチーズを入れたコロッケやハンバーグなどの惣菜、ドーナツなどパン製造にも幅広く使われるとし、国内の食品メーカーを中心に年間三十台の販売を目指す。
 同機で製造した「越前そばひねり餅」は、アンテナショップである福井市内の「花えちぜん」三店で販売。米粉とそば粉を混ぜた二種の生地を使用、ごまあんが入っている。


福井新聞 2002年(平成14年)3月15日(金曜日)
 
モノづくり福井最前線
手作りの味機械で実現


 手作りの世界だった食品業界へ次々と自動製造機を提案してきたコバード(本社春江藤鷲塚小林将男社長)。特に饅頭(まんじゅう)のようにあんを生地で包み込んだ食品を作る自動包あん成形機のメーカーは世界でも二社しかなく、国内外大手食品業者へ販売実績を重ねてきた。
 落雁(らくがん)など和菓子の木型彫刻製造から機械製造へ転換したのは約四十年前。本県特産品の羽二重餅(もち)の自動製造機を手掛けたのをきっかけに「こねる」「切る」「生地をのばす」などの手作業を自動化してきた。行き着いたのが「あんを包む」。
 特許の固まりともいえる包あん成形機シリーズは、あんを生地で包んだ棒状の材料を四枚の特殊なカッターで金太郎あめのように切りながら包み込み、一時間で三千個以上を製造できる量産機械。菓子類に限らず、カレーパンなどのパン類、ハンバーグなどへも応用できる。昨年は県の科学技術顕彰で優秀賞も受賞した。
 もともと自動化が難しい食品業界では、デフレ下で中国への生産シフトが進んでいるが、これまで職人技だった作業を自動化することでコスト削減も可能にした。機械の納入先は菓子から水産、畜産、アイスクリーム業界まで多岐にわたり、大手業者から手作りの食品が持ち込まれ、製造の自動化を依頼されることも多い。
 手作業の動きを機械化した新型の包あん機も十年以上の試行錯誤を重ね、近く完成する予定。
さまざまな食品への応用や新技術を開発しながら、技術力で東南アジアや米国など国外販売を強化していく。
小林 将男社長
 どの業界も設備投資をしにくい状況だが、手作りと同じでき映えで、ほかにまねのできない特殊な食品をつくる機械を提案していく。純国産メーカーとして、工夫創造の多い機械メーカーを目指す。

日刊 県民福井 2000年(平成12年)4月27日(木曜日)
 
ふくい経済人
”瀬戸際の発想”会社救う
コバード 小林 将男社長


 県産業振興財団が全国で高いシェアを誇る県内企業を紹介した「オンリーワン技術展」で、全国シェア100%を誇ったのは県内でも2企業。そのうちの一社が、春江町にある食品自動機械メーカー「コバード」。同社が同展に出展したのは、夢の立体包あん機「AR-88」。手作業でやっても難しいあん入りの食品がだれにでも簡単な操作で、しかも立体的にできる機械だ。
 「機械を作っていても鉄工所ではない。機械の先にある製品の出来具合まで見越したソフトを売っているのだ」と、小林将男社長。木型を彫っていた和菓子の職人時代から菓子機械に取り組み、今では和菓子、洋菓子、パン、惣菜、冷凍食品、アイスクリームなどの業界に、高品質、高効率、省人化を導入できる各種の機械を製造している。
食品用自動機械保有特許は多数
 「保有している特許は百以上。機械そのものは大手のメーカーでも作っているが、細部の工夫がわが社の強み。特許を武器に大手メーカーとも対等に渡り合っている」。スタートは、羽二重餅(もち)の原料求肥を蒸す・練る・切るの三機能を持つ単純な機械だった。それが、昭和五十二年に中小企業長官奨励賞を受けた羽二重餅の製造のための機械から始まって、世界で初めての工夫を凝らした製品につながっていった。販売している機械は、発明協会奨励賞や特許庁長官奨励賞、科学技術庁長官賞など、多数の発明賞を受けている。
 「瀬戸際の発想」と、小林社長は福井市内のカラー舗装の模様を写したパネルを持ち出した。「包あん機械のAR-6シリーズは効率が悪く、売れ行きも悪かった。あんを包んで一つ一つ切っていく過程に工夫が必要だが、なかなか思い付かず、会社は瀬戸際に追い込まれた。それがこの模様を見て、成形用のフィラー(形を整えて切る樹脂製のカム)の形が浮かんだ」。なるほど、製品化されたフィラーはカラー舗装の模様そのもの。こうして出来上がった機械の仕組みは現行の機械にも受け継がれて、同社の大切な財産となっている。
 出来上がった食品の品質が高く、機械に故障が少なく、扱いが簡単という客のニーズにこたえるため、どんどん工夫を凝らしていく。一度完成した機械にも次々に新しい工夫を重ね、より良いものを追求していくという。「福井での商売はほんの少し県外から、さらに海外へと市場が広がっている」。タイ、インドネシア、中国、ベトナム、香港、台湾、韓国と思い付くままに、相手先の数カ国を挙げた。さらにヨーロッパやアメリカに進出することも見越して、製品には各国の特許を取得している。
 そういう工夫が実を結んで、まんじゅうや餅などの加工などでなく、ハンバーグやコロッケなど、包んで丸めるものはもちろん、パイやギョウザ、卵焼き、焼き鳥のくし刺しなど、さまざまな食品用の自動機械が市場に送り出された。最近は大手メーカーの冷凍食品やアイスクリームなどでの需要も多くなった。
 銀行など金融機関から借り受けずに無借金で経営を行ってきた。「自社独自の特許を生かし機械を客に認めてもらうこと。現在は生き残りが大切だから、粘り強い経営で、客のニーズにこたえたい」と話す。自社の機械で作った和菓子を売るアンテナショップ「花えちぜん」も、「わが社の機械で作った製品が通用するかどうかを調べる実験場」と言う。食品を自動的に作り上げる機械は単なる機械製造ではなく、こういう食品ができますという夢を売っている」と、再びソフト面を強調した。
                  (聞き手・西畠良平)
横顔
小林 将男(こばやし・まさお)さん
 昭和十四年一月生まれ、福井市出身。福井商業高卒。東京で修業した後、初代が大工から転じて始めた菓子木型の製造業「小林京鳳堂」(現・コバード)を継ぐが、営業活動の中で自動機械に目を付け、昭和三十七年から菓子機械類の販売を開始。
 五十七年、本社・工場を春江町に移転。六十二年、世界初のコンピュータ制御による包あん機を商品化。平成二年、福井市内にアンテナショップ「花えちぜん」本店をオープン。六年に創業百周年を迎えた。平成元年から発明協会福井支部の副支部長を務めている。
 若いころは剣舞をしていたが、最近は暇があると寺巡りなどブラブラ歩く。京都に旅行して五時間も歩き続けたことがある。「考えながら歩いていて、ひらめくことが楽しい」と言う。

日本経済新聞 (北陸経済)2000年(平成12年)2月15日(火曜日)
 
食品機械メーカー アジア市場に攻勢

コバード 4年後メド輸出3倍に

 コバードは2000年度から中国や台湾、韓国への輸出を増やす。販売するのは「中華まん」やパン、月餅(げっぺい)などのお菓子を製造する際に生地であんを包む機械。同社の高級機(2千万円前後)ではなく、1千万円以下の中級機種を中心とする。99年度は1億円程度のアジア向け輸出を4年後には3億円以上に引き上げる。
 従来ある代理店網を通じて販売を強化する。中国本土や香港、台湾などにある主な代理店4社に対しショールームの開設を働き掛けるほか、年内に技術者を派遣し機械のメンテナンス方法などの営業教育に乗り出す。2000年度にはタイの食品関連機器の展示会に出展し、新たにタイの代理店を選定したいとの考え。
 販売先は現地の大手食品メーカーや菓子の専門店チェーンなどで、人件費を増やさず機械導入で商品の高級化を目指しているという。商品の多様化に従って納入機械は増えるはずとしている。
 コバードは国内の大手パンメーカーや中小の菓子メーカーに包あん機を販売しているが、大手を除いて国内需要は伸び悩んでいる。今年後半からはヨーロッパでの販売も強化したい考え。


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